南城依存症ケアセンター・ブログ「クリスマス・キャンプ!」
こんにちわ。
南城依存症ケアセンター・ブログ係のユウジ、ヤス、アキです。
今回のブログのトピックは十二月二十三日、二十四日、二十五日に行われた南城依存症ケアセンターと
Serenity Park Japan沖縄「CURA」との合同で行われる課外プログラムであるキャンプです。
課外プログラムは年に二回あります。
沖縄の綺麗な海など自然を通じながら、仲間とコミュニケーションをとり
絆を深めていくのが今回のプログラムの主旨となります。
進行や企画もクライアントがメインになって内容を決めていきます。
その中でも特に引っ張って行ってくれたのがキャンプ係です。
キャンプ係がみんなが何をどこでするのか、
費用なども含め色々な計画を数か月前から立ててくれました。
今回の課外プログラムで僕らが選んだ場所は
海から近くでマングローブや芝生の広場がある素敵なキャンプ場でした。
一日目はまず、デイケアからキャンプ場への移動です。
クライアント・スタッフを含め総勢四十六名分の水・食料・炭などを手分けして
車に積み込み、いざ出発です。
到着してチェックインを済ますと、僕らは夕食まで自由に時間を過ごしました。
夕日がきれいに見れる広場ではサッカー、キャッチボール、スケートボードなどをして
汗を流している仲間がたくさんいました。
ある仲間が言っていました。
「こんなに大勢で汗をかくとすごく楽しいね。」と。
そうなんです!普段、運動が苦手な仲間もキャンプ場にくると心開いて皆と溶け込みます。
体を動かしながら仲間と笑って過ごせる、そんな有意義な時間がゆっくりと流れてゆきます。
夕方からはBBQの準備に取り掛かりはじめ、
いくつかのテーブルに分かれ、テーブルを囲んでみんな会話が途切れない中、
仲良く食事をとっていました。
全員揃うと四十数名もいるので、調理のほうもとても大変でした。
美味しい食材を準備してくれたキャンプ係に感謝、感謝です。
BBQのあとはお風呂に入り、夜から大きな二つのグループに分かれてのミーティングをしました。
ミーティングでは各々がキャンプでの抱負や、この三日間でやりたいことなどを順番に話しました。
話の中でも多かったものが「今まであまり話せなかった仲間と話ができた。」という事です。
一人では回復できない。
仲間との絆が自分自身と向き合う力になる。
僕たちは依存物質や依存行為に走っているときは孤独を感じていることが多く、
その孤独から抜け出したい一心でまた、同じ行為を繰り返してきました。
ミーティングでそんなことを話し、意識を高め、互いを支えあってゆきます。
ミーティングを終えると仲間とさらにフェローシップをとったり、
中には肝試しや幽霊話で盛り上がる仲間もいました。
夜釣りを楽しむ仲間もいました。
初日は存分に楽しむことが出来ました!
二日目の朝、目玉焼きとウィンナーとパンで朝食を済ましました。
それからは各グループに分かれて、アクティビティを楽しみました。
サイクリング・釣り・スポーツ・マングローブ探索など、色々な体験を楽しめました。
皆、楽しそうにしていました。
昼食はキャンプ係と皆が助け合ってカレーを作りました。
大量の食材をカットし、各役割ごとに分かれてカレーの完成です。
仲間と作るカレーは普段よりもおいしく感じました。
お昼ごはんを食べ終えた後は自由時間となりました。
二日目の夜は更にバリエーションに富んだBBQを行いました。
夕食を終えた後は皆で部屋に集まってクリスマスプレゼント交換をしました。
そこでは互いが選んで買ってきたプレゼントをあみだくじで当て、とても嬉しそうにしていました。日用品のクリスマス・プレゼントが多く(柔軟剤、綿棒など)、中にはしゃもじとトランクスだけが入っている面白いものもあり、会場は大盛り上がりでした。
三日目は皆で片づけをして、デイケアの方に帰りました。
帰ると僕らは後片付けを手分けして行い、キャンプでの学びをシェアリングしました。
そのあと、ミーティングに通い、一日を終えるとメンバーたちは各ハウスに戻りました。
とても有意義な時間を過ごせたと思います。
役割をしてくれた仲間たち、手伝いをしてくれた仲間たち、
そして僕らクライアントのサポートをしてくれているスタッフさんたちに
とても感謝をしています。
キャンプを通して色々な仲間とそれぞれの過去やこれからの将来について話し合う事が出来て、一人では気づけなかったことや悩みとして抱え込んでいたことも解決する事が出来ました。
心は一人でも開けるが、一人で回復する事はできない。
これは僕ら依存症者にとってまぎれもない事実で、これから個人個人の回復に励んでいく中とても重要なポイントです。僕は今までの生き方をこれからも続けていくつもりは一切ないです。自分は変わらなくてはいけない。そう強く感じて、施設と繋がったのです。自分がアディクションに対して無力だという事を認めるのはここにいる仲間たち全員が通らなくてはいけない道です。今までの生き方を続けてゆきたいのか?続けていった結果どういう事になるのか?もし、自分がクリーンになり、回復に励んでいくという決心をしたとしたらその先にはどのような人生が待っているのか?
考えるべき事をリカバリー・ダイナミクスというプログラムで僕たちは教えてもらいます。僕らは選択肢を与えられ、そして治療共同体の中、さまざまな自分の問題と向き合ってゆきます。
回復する事はとても楽しいです。今自分を楽しめていなかったら、いつ楽しめるようになるんだろう?
そんなことを思いながら少しずつポジティブになっていく自分がいます。
変わってゆくことを恐れずにこれからも回復に励んでゆきたいです。仲間がいる。回復出来るチャンスが今目の前で手を広げていてくれている。何はともあれ、それでいいじゃないか。今日一日またクリーンを重ねて、前へ進んでいこうと思います。
では本日のブログはここまでです。
南条依存症ケアセンター・ブログ係担当のユウジ、アキ、ヤスでした。
今年のブログの更新はこれで、最後となります。
みなさん、良いお年を!